『エルデンリング』魔女ラニとは?

エルデンリング

はじめに

『エルデンリング』は、フロムソフトウェアによって開発されたアクションRPGです。

このゲームはフロムソフトウェアからストーリーについてあえて多くは語られておらず、『エルデンリング』の世界観やキャラクターの詳細についてゲーム内で得られる断片的な情報から考察するしかなく、そこがまたこのゲームの面白さでもあります。

とはいえ、ゲームの世界観を考察するのが苦手な方もいると思いますので、当ブログではキャラクターや世界観についての解説記事を投稿しています。

今回は『エルデンリング』において重要なキャラクターである「魔女ラニ」について解説します。

※本記事はキャラクターの性質上、物語における重要なネタバレを含みます。

魔女ラニの背景

「魔女ラニ」は「満月の女王レナラ」と「黄金律ラダゴン」の間に生まれました。

兄弟に「星砕きのラダーン」「冒涜の君主、ライカード」がいます。

デミゴッドの中でも、「二本指」に見いだされ「女王マリカ」を継ぐ次代の神の候補を「神人」というのですが、それには「ミケラ」「マレニア」そして「ラニ」が選ばれていました。

「神人」であるラニには「二本指」より従者兼監視役として「半狼ブライヴ」が遣わされました。

ところが、ラニは「二本指」と敵対関係になります。その理由は自分の運命を他者に決められてしまうことを嫌ったからです。

ラニは「神人」の資格を放棄してしまいました。

陰謀の夜

黄金律」の力は強力で、狭間の地の者は全て「黄金律」と「大いなる意志」を伝える「二本指」によって統制されていました。

デミゴッドたちも「黄金律」には逆らえず、自我はあれど知らず知らずのうちに操られて争いが起こらないようになっていたのです。

いくらラニが「神人」の資格を拒もうとも、「黄金律」や「二本指」に操られるのは時間の問題でした。

操られたくないのなら、「黄金律」から外れる必要があります。

「黄金律」は生の循環を強制するものゆえに死の概念がありません。すなわち死ぬことこそが「黄金律」から脱却する方法でした。

ところがデミゴッドは普通の方法では死ねません。神であるデミゴッドが死ぬには「死のルーン」というものが必要であることをラニは突き止めます。

そして完全に死んでしまうのも困りますね、「黄金律」から外れても何もできませんから。

「死」とは、「肉体の死」と「魂の死」の2つがセットになったものです。

そこでラニは自身の肉体のみを殺し、魂の死をゴッドウィンに与えることを画策しました。

これが「陰謀の夜」です。

ラニは封印されていた「死のルーン」から欠片を盗み出し、「黒き刃の刺客」を送ってゴッドウィンの「魂」を暗殺します。そして自身の「肉体」を殺し、魂を人形に移しました。

そのため主人公が出会うラニは人形の体を持つ魂のみの存在なのです。

ラニの目的

ラニが肉体を捨ててまで二本指の洗脳を解く理由は、黄金律に代わる新たな「律」を作るためです。

その律とは、「夜の律」といいます。

「私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ。
私はそれを、この地から遠ざけたいのだ。
生命と魂が、律と共にあるとしても、それは遥かに遠くにあればよい。
確かに見ることも、感じることも、信じることも、触れることも
すべて、できない方がよい
だから私は、律と共に、この地を棄てる
それでも、付いてきてくれるのだろう? ただ一人の、私の王よ」

-魔女ラニ
「私は誓おう
すべての生命と、すべての魂に
これよりは星の世紀
月の理、千年の旅
すべてよ、冷たい夜、はるか遠くに思うがよい
恐れを、迷いを、孤独を
そして暗きに行く路を
さあ、行こうか
永遠なる、私の王よ」

-魔女ラニ

「夜の律」が何なのかについては意見が分かれるところなので、上記のラニのセリフから考察してみてください。

私の意見としては、ラニは「黄金律」による死なない世界には歪が生じており、生命の正しいあり方では無いと感じているのだと思います。

「律」がある以上は生命の循環が存在するので、「黄金律」のように死んでも「黄金樹」によりすぐに復活するのではなく、「黄金樹」の代わりを狭間の地から物理的にも遠い「月」が行うことによって死んだ後の復活を千年単位で遠いものにしようと言っているように感じます。

死ぬと千年単位で世界に干渉できないのなら、私たちの思う「死」に近いですよね。

また、「律」が近くにあると「黄金律」のように人々は「大いなる意志」によって都合の良いように洗脳されてしまうという意味でも、何者にも操られることのないラニが月と共に「律」を遠くに持って行き、「狭間の地」の人々が「大いなる意志」の干渉を受けないようにしたいのではないでしょうか。

まとめ

「魔女ラニ」の行動は「女王マリカ」を狂わせ、エルデンリングが砕かれる大きな要因となりました。黒幕と言ってよいでしょう。

しかし、その企てが悪いというのは「黄金律」から見た「魔女ラニ」の姿です。

「黄金律」ではなく「夜の律」に惹かれるのであれば、「魔女ラニに仕える」という選択をしてみてはいかがでしょうか?

当ブログでは他にも『エルデンリング』の世界観やキャラクターの解説を投稿しています。

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